レセプト作成がすべて完了したら、一緒に診療報酬請求書を作成していきます。診療報酬請求書とは、その月のレセプトを全部集計した一枚の書類の事をいいます。
診療報酬請求書の作成の流れとして、まずレセプトの仕分けを行います。これは審査支払機関で定義されている「とじ方」で行います。日本では、社会保険診療報酬支払基金と、国民保険団体連合会の2つがあり、それぞれの仕分け方法でとじ込み、それぞれに提出する必要があります。
仕分け終了後、その種類ごとにレセプトの件数、日数、点数、患者の負担額等を正確に集計して、請求書に記入していきます。最後に仕分けしたレセプトをその順にまとめていき、診療報酬請求書を表紙にして、ひもでとじて診療報酬請求書の完成です。
仕分け終了後、レセプトと診療報酬請求書は審査支払機関に提出します。提出されたレセプトは、点検が行われた後、審査が行われていきます。
その審査の中で、必要があれば再審査にまわされる場合もあります。(差し戻し)
また、特に問題がなければ、各保険者に請求や収納をしていき、診療月の翌々月には医療機関に診療報酬の支払いが行われます。 これは、調剤薬局でも医療機関と同様に行われます。
差し戻しとは、レセプトの再審査のことをいいます。審査の中で不備があった場合などに、医療機関に差し戻しが行われます。差し戻しの理由には、たとえば点数、保険証の記号、番号の不備、診療内容と病名の不一致等などがあります。
またこの他にも、請求額から減額される、減点になってしまう場合もあります。この場合は、医療機関にとっては経営上の大きな痛手ともなりますが、医療機関が納得しない場合、減点に関しては医師と相談の上、半年以内であれば再審査請求をすることが可能です。
差し戻しは単純ミスがほとんどのため、やはりレセプトの確認作業はきわめて重要なものといえます。