入院診療費は、入院が長引くほど高額になっていくため、医療事務スタッフは、入院前に大方の金額を患者に前もって説明する必要があります。入院した事がある方ならご存知かもしれませんが、入院費用は退院時に一括で支払う場合もあれば、 長期の入院になってくると毎月1回、2回、3回などで支払いを行う場合もあります。
特に、長期入院者の場合には患者負担が増えていくため、支払いが困難になることもあるので、その場合には、高額医療費の貸付制度や、公費負担制度の案内などもする必要が出てきます。患者が納得できる説明をするために、医療事務スタッフは入院診療費に関する専門知識も必要になってきます。
また、入院診療費は、月2〜3回の定期請求で処理している病院がほとんどです。そしてその大半がコンピュータ処理をされるために、設定すれば定期的に計算できるようになっていて、請求書をすぐに発行できるようにもなっています。
入院費用は診療報酬制度により病院によって、入院医学管理料や入院環境料、食事療養費、看護料が定められていて、それに治療費、検査料、手術費、処置費、リハビリ料などが加算されて入院費が決まってきます。このうち入院医学管理料と看護料は、施設の基準や看護の基準によって診療費が大きく異なってきます。
入院時医学管理料は病院の種類、平均在院日数などによって決められていて、平均在院日数の基準もあり、全ての入院患者の在院日数によって入院時医学管理料も変わってきます。
また看護料も数十種類の分類がされていて、その病院の看護婦や准看護婦の数、介護補助者の数などで、細かい設定になっています。